放送作家・漫才作家 村瀬健
関西大学・法学部を卒業後、関西を中心に作家活動を開始。『爆笑レッドカーペット』『キングオブコント』『エンタの神様』など、テレビやラジオの構成・ブレーンに放送作家として参加。指導した芸人は2000組を超え、自身の目で見てきた芸人の「話術」と「世渡り術」を体系化し、2010年の出版を機に講演活動を開始。講演研修回数は、毎年150回を超える。著書に『最強のコミュニケーション ツッコミ術』『西由比ヶ浜駅の神様』など。
無口な人と2人っきりになると、何を話せばいいのかわからない。
コミュニケーション能力の講演をやっていて、よく耳にする悩みです。
人の好き嫌いは、会話で決まります。
話が面白い人が好かれる一方で、話が長くて説教くさい人は、嫌われるでしょう。
特に大事なのが、仕事以外での会話です。信頼や尊敬が日々の業務の中で芽生える感情なのに対し、好意は仕事と離れた部分で形成されます。
このことは恋愛に置き換えるとわかりやすく、仕事を一緒にする中で、「なんか感じのいい人だな。信用もできるし、いい人だな」と思っても、それだけで恋愛に発展することは少ないでしょう。そのあと食事に誘い、「この人とは、話していて楽しいな。趣味も合うな!」と好意を抱いて交際するケースが多く、その際に求められるのがいわゆる「雑談」というものなのです。
自分に好意を抱いてくれたという感覚を、どう手に入れるか。
雑談では、まずこのことを意識しましょう。
初対面の人との雑談では、「相手の警戒心を解いて、心理的な距離を縮める」ことが大事です。
具体的に意識しなければならないポイントが、3つあります。
まず、「やわらかい表情で、会話をする」ことです。
飲食店でも、むすっとした従業員より、笑顔を絶やさない従業員のほうが声をかけやすいでしょう。表情をやわらかくすることは、「私は、あなたの味方なんですよ」と伝えることになります。敵に対して、笑顔を見せたりしませんからね。
次に、「相手の名前を呼びまくる」ことを意識してください。
初対面の人が、すぐに自分の名前を覚えてくれたらうれしいでしょう。「なるほどね、山田さん」「ところで、山田さん」と、会話の中で相手の名前を連呼すれば、「私は、あなたのことをきちんと認識しています」と伝えることになるのです。
3つ目は・・・
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